セパン・インターナショナル・サーキット マレーシア・クアラルンプール
- 回路のタイプ Race
- コース全長 5.543kms
- コーナー数 15
- 周回方向 時計回り
- 観客収容人数 133,000
- 設立年 1999
- サーキットデザイナー Hermann Tilke
- Lap Record:1:34.223 - JP Montoya (2004)Williams
タイムテーブル
金曜フリー走行
1回目10:00 - 11:30 (11:00 - 12:30 / 日本時間)
2回目14:00 - 15:30 (15:00 - 16:30/ 日本時間)
土曜フリー走行
13:00 - 14:00 (14:00 - 15:00 / 日本時間)
予選
16:00 - 17:00 (17:00 - 18:00 / 日本時間)
日曜決勝
16:00 - 18:00 (17:00 - 19:00 / 日本時間)
Q: セバスチャン(ベッテル)、マレーシアは決して楽な仕事場ではないはずですが、あなたはチームにラジオでこう言いましたね、"この仕事が大好き"と。あなたが勝利を持ち帰ることはほとんど驚きに値しないのですが。
セバスチャン・ベッテル: うん、そうかもね。今日も素晴らしい1日だった。スタートが大事だったんだ。僕はすごくいいスタートだったと思ったんだけど、すぐにルイスが追い付いてくるのが見えた。ターン1に入ったら突然黒い影がミラーに映ってビックリしたよ。すぐにロータス(ルノー)だと気付き、ニックだと分かった。第1スティントで1周ごとに引き離せて良かった。2週間前とは違うグランプリだったと思う。特にタイヤの落ち方に関してね。ショートスティントの場合、残りのレースで多くストップしなければならなくなる可能性があるから、最初にピットに入りたくないなという面も一方であって、その一方では誰かが先に入ってニュータイヤを手に入れたら、自分のアドバンテージがなくなってしまう可能性もあるんだ。かなり難しい判断でルイス(ハミルトン/マクラーレン)とはタイトだったけど、常に数秒のマージンがあったからコントロールできた――でも最終スティントまで決して楽ではなかったよ。何が起きたのか知らないけどルイスにトラブルがあって、いつの間にかジェンソン(バトン)が後ろにいたんだ。彼とのギャップは楽にコントロールできたから、最後の方は順調だったよ。言った通り、すごく満足さ。僕は自分の仕事が大好きだし、この段階でこれ以上にうれしいことなんてないものね。
Q: オーストラリアとは大きく違いましたが、いくつかの観点ではほぼ同じような点も見受けられました。29周目、KERS(運動エネルギー回生システム)を使わないようにと指示されていましたが、どういうトラブルだったのかご存じですか? マシンや気分的な違いはありましたか?
ベッテル: そうだね、それは計画通りじゃなかったけど、あとで少し直ったんだ。レース中は使えたり使えなかったりといった状況だった。その点は解決しなければいけないけど、2週間前はレースで全く使えなかったことを忘れないで。それに今日はスタートがすごく重要だったんだ。そこでまたKERSがなかったら完全に違う立場になっていただろうし、レースは違う展開になっただろう。KERSは僕らに必要なものを与えてくれたし、少し前に出て優位な状況にしてくれた。少し問題があったからオフにしたけど、その後また使えるようになった。本拠地から遠い場所で、たった10日間でここまでできたんだから、十分誇りに思っていいよ。プッシュをやめることはできない。今日は本当に差が小さく、オーストラリアよりさらに近かった。それだけ早く状況は変わるということさ。頭は冷静に、仕事の手を休めず、プッシュを続けなければいけない。でもはっきり言って心配はしてないよ。みんな、こうやって進むしかないのは分かっているから、今日は楽しんで、自慢していい。
Q: ジェンソン、うれしい2位でしょうね?
ジェンソン・バトン: うん、ある意味すごく混乱したレースだったよね。ピットストップを考えたり、スティントの間タイヤをいたわるべきかどうか判断したり。とてもトリッキーだった。最終スティントでプライムタイヤを履いたらクルマが生き返ったみたいでグリップが大幅に増えたんだ。ソフトタイヤのようにはならないという感覚があって、最終スティントでの僕のペースはすごく良かった。楽しいレースだったよ。いくつかすごくいいバトルもあったしね。2位に入れてハッピーさ。チームからはバックオフしてタイヤを気遣えって言われたんだけど、レーサーとしてはできるだけハードにプッシュしてリーダーに追い付きたいものさ。たとえ実際にできなくても、トライはしなきゃ。すごく楽しめたし、18ポイント取れて最高だよ。
Q: この週末、まだ誰もプライムタイヤで19ラップしていないとチームは言っていましたが、最終スティントでやってのけましたね。タイヤを維持することの難しさを説明していただけますか?
バトン: うーん、問題は、タイヤをどうすればいいのか理解するのが難しいことなんだ。タイヤを守ろうとして状況が悪化することもある。高速コーナーでスピードを落としてダウンフォースが減ると、かえってタイヤを傷めることになる。だからものすごくトリッキーな状況なんだよ。でも僕らはうまくやったと思う。レースを通してタイヤについてもっとよく理解することができたし、一貫性もすごく良くなっていたから、チームには心から感謝している。彼らは今日、ピットストップと戦略で素晴らしい仕事をしてくれたし、進歩を遂げることができた。中国には期待していいと思うし、ライバルにチャレンジできたらいいね。
Q: ニック、2009年マレーシア以来の表彰台おめでとうございます。レース中はあまりにも多くの出来事がありましたが、あなた自身のスタートと、ラストでマーク・ウェバーのプレッシャーに耐えて3位を守り切ったことについて聞かせてください。
ニック・ハイドフェルド: スタートはファンタスティックだったよ。面白かった。オーストラリアでもスタートでポジションを上げたけど、18番手とかじゃない6番手から同じことが起きるとは予想外だった。ミラーで僕をうかがうセバスチャンと戦うことになって、彼について行こうとした。僕もベストを尽くしたけど、セバスチャンの方が少し速かった。第1スティントでは(雨の)水滴が落ちてきていて、僕はタイヤがタレ始めたからピットに入れてくれって言ったんだけど、"雨が来るかもしれない。余計なピットストップはしたくないからコースにとどまれ"って言われたんだ。1回目のピットストップはパーフェクトではなくて
ニック:(続き)1つか2つポジションを失った。フェルナンドがフロントウイングを無くしたか痛めたかで余計にピットストップを強いられたことは、ややラッキーだった。後半のペースは良かったよ。特にプライムタイヤではマクラーレンに匹敵していたはずだし、マークが終盤すごい勢いで追いついてきた時には防戦を強いられた。でも彼も僕の後ろについたらタイヤが劣化し始めたんだと思う。守らなければならない場所でKERSを使って3位でフィニッシュできたのは嬉しいよ。ロータス・ルノーにとって2度目の表彰台だ。昨シーズンと比べてすごい進歩だ。
Q:セバスチャン、ディフェンディングチャンピオンとしてのシーズン2戦で2勝ですね。中国に向けてさぞポジティブな気分でしょう。それともマクラーレンの脅威を新たに実感していますか? セブ:とりあえず、今日は喜び、楽しんで良いんじゃないかな。次のレースでもこの勢いを保てればいい。2戦で2勝はパーフェクトだから、これ以上は望めない。でもまだ長い道のりが待っている。タイトルははるか遠くさ。これからたくさんのポイントを取らなければいけないから、しっかり地に足をつけて立たないとね。今のところ見通しは明るい。冬の僕らは良く頑張ったし、これがその見返りだというなら、さらにハードワークを続けることに何の問題もないよ。すごくハッピーだし、明日から中国。そこでの戦いが楽しみだ。
Q:セバスチャン、何というシーズンスタートでしょう。あなたにとって通算12勝目、そして昨年から数えると4勝連続勝利です。
セブ:そうなんだ。数えてなかったよ。気にしない方がいいんじゃないかな。うん、素晴らし結果ではあるけどね。昨日の結果にすごく満足していたんだ。予選がタイトになるのは分かっていたし、レースでもそうだろうと思ったから、スタートがすごく重要だったんだ。もう一度、クルーとチームに感謝。たぶんこれで証明できたと思う。――つまり、ボクらは2年前にひどい経験をして、それを繰り返す必要はない――KERSの重要性についてね。今日はスタートでボクらの命を救ってくれた。ボクは後ろのルイスに集中していたんだ。そしたら急にニックが現れたのはドッキリだったよ。ターン2では危なかったから、出口で失敗しないように注意した。どうにかリードを守って、第1スティントの間にある程度のギャップを築くことができた。後ろのルノーよりは少し速かったと思う。いや彼らは"ロータス"なのかな? それから各スティントでそのギャップを維持しようとした。他の人たちがピットインするのを待てたから、ちょっと贅沢できる状況だった。もちろん彼らはパワーアップするから差は縮まってくる。タイヤを交換すると、ユーズドタイヤでコースに残っている人たちよりかなり速くなるんだ。でもボクらには数秒のマージンが手元にあったから、焦る必要はなかった。最初のスティントで徐々に雨が降り出した時は驚いたよ。ハンドリングやグリップレベルにあまり大きな影響はなかったけど、バイザーには水滴がついたし、雨のにおいもした。結構激しく降っていた。でもだんだん止んでいって、問題にならなくなった。最初のピットインの時はターン5、6、7、8で降り始めているのを知っていたから、とにかく雨が止んでくれるのを祈るしかなかった。他の人たちが1周か2周ステイアウトして、本降りになったら彼らはフリーでストップできるからね。厳しかった。全体を見ると難しいレースだったと思う。ジェンソンが言ったように、どれだけタイヤをセーブすればいいか分からないんだ。今日はたくさん勉強できたし、次のレースにも生かせると思う。でも今日はもちろんすごく満足さ。
Q:あなたがわずかにタイムロスしたのは第2スティントのルイスに対してだったように思います。タイヤに問題でも? セブ:いや、そんなことない。十分なギャップはあったよ。彼はニックやボクらより早くピットインし、1回目のストップの後でもう1セットオプションを選んだんだと思う。ただ、さっき説明したように、すごくパワーが増すんだ。ボクらは第1スティントの正しいタイミングでストップできたけど、彼が入った頃は、雨の心配があったから、少しだけ長くプッシュしたんだ。1周で3から4秒の違いを生む可能性があった。当然彼は追いついてきたけど、ボクはただタイヤをケアしてギャップを保とうとしただけさ。その段階で彼は1周0.3秒縮めてきていたけど、ぼくらはそのスティントもできるだけプッシュを続けようとした。彼が追い上げてきた数周はそれほど心配していなかったよ。
Q:ジェンソン、まずはスタートについて聞かせていただけますか?
バトン:よく皆がしていることだけど、ここでの過去5年の映像を見たんだ。いつもターン1ではインサイドラインがベストだったから、できるだけ早くインサイドに入るのが僕の狙いだった。ルイスにさえ少し攻め込んだくらいさ。そうしたらアウトサイドからすご腕がやってきたんだ。(ニックに向かって)君らはなんて呼んだらいいの?
ニック:ロータス・ルノーGPさ。
バトン:・・・なるほど。2台のロータス・ルノーGPだった。彼らのスタートはすごかったね。ターン1でもいい仕事をした。僕はインサイドの安全な場所を確保していたけど、ニックにはポジションを失ってしまった。そこからレースの始まりだけど、僕はフロントウイングのアングルをずいぶんコンサバティブにしてしまったことに気付いたんだ。みんなタイヤをケアしようと考えていたから、ちょっとフロントウイングを減らしすぎた。おかげでフロントエンドにすごく苦労したよ。ステアリングロックが多くなり、その状態でパワーがかかるとオーバーステアを引き起こすから、結果的にリアのデグラデーションを引き起こすこともあるんだ。それが僕の第1スティントで、決して良くはなかった。その後のスティントはすべて改善したけどね。楽しい1日だったよ。いいポイントが取れたし、見ていてもエキサイティングなレースだったはずだ。セブの次に誰がフィニッシュして18ポイントを獲得するか、誰にも分からなかっただろうね。
Q:第1スティントの終盤は背後にフェラーリ勢もいましたね。彼らの追い上げはどうでしたか? ピットストップへの影響は?
バトン:今のタイヤはダメになり始めると、もう終わりなんだ。そう設計されているし、その通りになる。今言ったように僕は第1スティントでバランスを間違っていて、リアは持つだろうと思っていたんだけど、思ったよりも早く悪くなった。フェラーリとロータス・ルノーGPがここまで一貫性があるとは思っていなかったよ。僕らの方がデグラデーションは大きかった。だからストップの時に少しセットアップを変えて、それからは良くなった。チームに感謝だよ。彼らはすごくいいタイミングでピットに入れてくれた。シーズン開幕戦は良いレースだったし、今日も予選とレースのパフォーマンスという点でまた一歩前に進めた。いつまでもレッドブルに好きなようにさせてはおけないから、このまま上り調子で続けていきたいね。僕らの狙いは彼らに対抗することだけど、そう簡単じゃない。彼らはすごく速いからね。
Q:ルイスの前に出るためにどの程度プッシュしたのですか? それともあれはたまたまですか?
バトン:彼のストップが長引いてしまったんだ。僕は第3スティントで彼の後ろだったけど、もっと速く走れると思ったから、彼の前に出たいと思っていた。最終スティントのプライムタイヤは本当に良い感触で、ほかの人たちに大きなギャップを作ることができた。セブに追い付こうとしたけど、彼はちょっと速すぎたね。でも挑戦は必要だった。
Q:ニック、生き生きとレースしていましたね。ジェンソンは混乱したと言いましたが、あなたはどうでしたか?
ニック:全然そんなことないよ。後ろからいいスタートをした方が、前の人たちの動きが見えるから楽なのかもしれないね。僕の場合アウトサイドに十分なスペースが空いていてラッキーだったのかも。ブレーキングポイントに集中するだけで良かっただけじゃなく、ターン1でのブレーキングもうまくいって、2番手をキープできた。
Q:最後のマークのプッシュはいかがでしたか?
ニック:近づいてくる大きな足音が聞こえたよ。彼はフレッシュタイヤだったんだと思うけど、おそらく少しデグラデーションが始まったんだろう。それによって彼を抑えることができたのは幸いだった。加えて僕らにはKERSがあるから、ラップタイムのためじゃなく防衛のためにそれを使ったんだ。彼はKERSがなかったんでしょう? 終盤何かトラブルだったのかな? 僕はそう聞いたけど。おかげでこっちはすごく助かったけどね。
Q: 皆さんに質問です。F1は少し理解するのが難しく、チームによっては予選で全員が同時に走るレースコンディションより1秒遅いようです。これについてコメントをいただけますか?
セバスチャン・ベッテル: レースは変わるものだから。一番の秘密は常にタイヤをうまく処理すること。例えばね、皆に11周目か9周目にできるだけ速く走ってみて、とお願いしたとして、たぶんちょっと違ってくると思うよ。その一方で、いつもできる限り速く走りたいと思うのは当然だけど、それと同時にタイヤのケアも考えないといけないし、その先に何が起きるのかも予想していく必要がある。もちろん、戦略があるから計画面ではある程度分かっていることだけどね。何周必要だとか、そういういろんなこと。戦略はいろいろさ。抑えられることもあれば全開にプッシュできる時もある。だから、うん、だからマシン間のギャップは他の人がどれだけ速いかによるし、何周目であれ誰かのベストタイムはいつも見ているタイムより速くなることもある。それが一番の理由だと思うよ。僕はね。
ジェンソン・バトン: うん、僕もまったく同じ考えさ。誰だって一貫性を保てるように正しいと思うペースや速さを見いだそうとしているけど、バランスがとても厄介なのさ。個人的には第1スティントでロータス・ルノーの速さにちょっとびっくりしたし、そうだね、うん、フェラーリにも驚いた。だけど、第2スティントと第3スティントでうまく対応できるようになったから、僕たちはかなりいいペースだったと思っている。
ニック・ハイドフェルド: 付け加えるとすれば、ロングランの方がそれ以外より速いマシンがあるということ。今年はピレリタイヤのデグラデーションのことがあるから(ロングランが)もっと重要になってくる。メルボルンでも僕たちは予選よりレースの方がいいペースだったと思うよ。それに、今週末は金曜日にコース上での時間をかなり失ってしまって完ぺきなセットアップじゃなかったから、楽ではなかったし、たぶん今後はもう少しやれるんじゃないかと思っている。
Q: ジェンソン(バトン)、あなたとルイス(ハミルトン)は異なるタイヤ戦略でしたね。彼はあなたより早くにハードタイヤを履きましたが、これには何か理由があるのでしょうか?
バトン: 予選後のタイヤの好みだったと思うよ。彼は予選でタイヤにフラットスポットを作ってしまっていたから、プライム(ハード)タイヤで走ることになったんだと思う。今どうかと言われると分からないけど、レース前はどちらのタイヤもペース面ではとても似通っていたし、デグラデーションも同じような感じで、これにはかなり驚いたよ。実は不思議なことに、僕はプライムの方がいいバランスだったし、他の皆と比べてプライムの方が速かったんだ。だから僕はそれが機能したけど、もしかしたら僕のマシンのバランスだったのかもしれない。
Q: セバスチャン(ベッテル)、レース中盤にエンジニアから以降はKERSを使わないようにと指示がありましたね。まず、問題は何だったのか、それからKERSを使わなくなった瞬間から1周あたり0.5秒ほど速くなっていたように思うのですかいかがですか?
ベッテル: 動かなくなっちゃったのさ! うん、正解だよ。途中でKERSを使うなと言われて、その後もう一度起動した。問題が何だったのかは知らない。確かに、何かがおかしかったし、そうじゃなきゃ何度も言ったようにラップタイムさ。前にも説明しようとしたように、本当のペースを読むのはかなり難しいと思う。途中、第3スティントだったと思うから僕にとってはオプションタイヤを履いた最後のスティントで、ルイスより1秒速いタイムで周回していた。2、3周かな、たぶん。その時、僕はKERSを使っていなかったはずだし、きっとあの時のタイムのことを言っているんでしょ? でも、もちろん、KERSが使えないのは都合が悪い。だけど、レースでは何が起きるか分からないからね。何だったのか今はまだよく分からないけど
セブ:(続き)(レースの)大半で使えていたし、ペースがどうってことは特にないと思うけど・・・使わなくなったら速くなった、とか、そういうのとは関係ないと思う。
Q:皆さんにうかがいます。観客にとってはとても複雑で厄介になっているようですし、タイヤのデグラデーションが高まったことでF1のショー的要素が増えたと思われますか? 2つ目は特にジェンソンとニックに聞きたいのですが、今年の世界チャンピオンになりそうなドライバーで打ち負かすべき相手はセバスチャン・ベッテルだと思いますか?
バトン:今この瞬間なら答えはイエス。打ち負かすべき相手がセバスチャンだという点には同意するよ。彼は2レースが終わった時点で24点の大量のリードを築いているけど、まだ17戦、もしかしたら18戦(バーレーンGPの再編があれば)あるからね。
セブ:それをマシンの中で計算していたの?
バトン:僕はすべてを知っているのさ。気をつけろよ! もちろん、レッドブルのペースは本当にすごい。彼は2戦2勝。それだけの一貫性は誰も持っていない。ペース面では僕たち、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスが2番手のチームだと思うけど、もっと改善点を見いださないと。取り組んでいるところだけどね。すでにとても優れた改善を成し遂げられてるし、中国でも本当にいいレースをしたいと思っているから、僕たちにとっては楽しみだよ。僕が聞いた限りでは、レースはとても良かったんでしょ。すべての場所に誰かがいるのはいいもんじゃない? よかった、それともダメった? 僕はマシンの中にいたから分からないんだ。複雑。シーズンのこの段階では僕たち自身、コース上でいろいろ学ぼうとしているところだから複雑にもなるさ。もし僕たちが1セットのタイヤでピットストップがなかったとしたら、エキサイティングになるのかな? どうだろうね。僕は正しいことをやっているし、ピレリはタイヤを製造する限られた時間の中でデグラデーションが起こるタイヤを用意できるように最高の仕事を成し遂げたと思うよ。これからのタイヤを製造しなきゃいけなかった時間を考えると彼らは本当に素晴らしい仕事をしたんじゃないかな?僕としては誰がセブの後ろでフィニッシュすることになるのか分からなかったけど、最終的には自分だった。それは最高。うまく機能していると思うし、シーズンが進んでレースを経験すればタイヤについてはもっともっと理解していかれるはずだ。レースは落ち着くだろうけど、落ち着きすぎないといいな。エキサイティングであり続けることを願ってる。
セブ:アップダウンについてはジェンソンが説明したように、彼は第1スティントでは苦戦したけど最終スティントではとても満足だったって。1レース中なら、異なるタイヤを履くことでマシンに乗っていて微調整できるものがいくつかある。それが大きな違いになることだってある。実際、他よりも感触が良いスティントがあったとして、そうなればペースに違いが出てくるでしょ。ショーについては、ボクたち全員にとって判断するのが難しい。だってボクたちはレースをするのに必死でタイヤをケアすることに忙しいから。 でもバトルは増えていると思うし、それは間違いなく皆が求めていたことだと思う。1ストップ以上あるわけだし、いろいろと進んでいくことが多いからボクたち全員が学ぶことはたくさんある。レースは変わっていくんだ。確かに、レースのスピードは昨年のラップタイムと比べればかなり遅くなっている。予選では差がそれほどないけど、レースはかなり違う。失っているものもあるし、得ているものもある。いつだってギブ・アンド・テイクさ。
ニック:僕はどっちも本当だと思うよ。外からだともっと複雑で理解しづらいと思うけど、それと同時にショーは良くなっているし、オーバーテイクもたくさんあった。答えは簡単なんじゃないかな。打ち負かすべき相手ということなら、ベッテルとレッドブルであることは明白だと思うしね。彼らはこの2戦で最速だった。マクラーレンは冬季テストから比べれば、開幕からの2レースでフィニッシュしたポジションを考えると本当にすごい仕事ぶりだと思う。でも、ロータス・ルノーのドライバーとして、僕のチームが打ち負かす相手だと言われる方がいいけどね。だけど残念なことに現時点ではちょっと遠すぎる。その一方で進歩は遂げられているし、2戦とも表彰台でフィニッシュできたから、この勢いを維持していきたい。
Q:セバスチャン、昨年の開幕2戦はバーレーンでテクニカルトラブル、オーストラリアではフロントブレーキに問題を抱えて優勝を逃しましたが、今年は2戦2勝です。この2レースで採ったアプローチに違いはありますか?
セブ:違いはないよ。確かに、オーストラリアで起きたことも、今日ここで起きたことも素晴らしいけれど、19戦中の2戦だよ。僕はジェンソンほど早く計算できないし、楽にやっていくよ。彼は数学が得意なんだね。レーシングドライバーになるなんてもったいない! もちろん、まだまだ先は長い。その経験のボクが話す必要はないよね。シーズンをいい形でスタートさせることがどれだけ重要かはジェンソンに2年前のことを聞いてよ。マイケルにも聞いてみたらいい。彼は何度も良いシーズンスタートを切っているはずだから。獲得できるポイントはすべてが重要だし、この数年はチャンピオンシップがわずかなポイント差で決まっているから、その重要性は絶大だし、1ポイントが本当にものを言う。オーストラリアでボクたちが達成したことも、ボクたちは本当に誇りに思って良いと思う。ボクたちは必死に取り組んできたし、とても強力なパッケージがあるけど、それだけのこと。明日になれば次のレースに集中する。皆も本当に喜んでいるけど、もうすでに荷造りを始めて次のレースの準備に掛かっている。だから一歩一歩さ。まだ先は長いし、何がどうなるかは分からない。10日間でペースがどれだけ違ってくるかは分かっているしね。すでにすさまじい支配だとか何とか言っている人もいるみたいだけど。ボクは何かを読もうとしなかったし、ここでは完璧に違っていた。まだ2レースだよ。どれだけ多くのことが変化するかを説明する必要はないでしょ。昨年を思い出せばいい。フェルナンドがいい例さ。皆は彼のチャンピオンシップは終わったと考えていたけど、彼は争いに復帰したし、その後も一度は対象外になりながらも再浮上して最終戦では優勝候補筆頭だった。今年もかなり似たような感じになると思うよ。すべては一貫性。すべてをきちんとまとめて、使えるものはすべて生かせるようにしないといけない。
Q:ジェンソン、セバスチャンがこの先のシーズンについて話していましたが、ここでチャンピオンシップに弾みをつけてセバスチャンを追う立場につくことはあなたにとってどれだけ重要ですか?
バトン:うん、とても大事なことだよ。緒戦はあまりうまくいかなかったからね。悔しいレースだったし、ミスを犯してドライブスルーペナルティーを受け、順位を回復するのに苦労した。そういうレースの一つ。でも、マシンのペースはとても良かったんだ。だからパフォーマンスは満足していたし、それはレース中も同じだった。ここにはいい結果を残せると期待してきたし、最後のラップまで勝利を目指して頑張ったよ。確かに勝つ見込みは低かったけど、やってみなきゃ分からない。18ポイントを手に入れられてうれしいよ。2位になれたからってだけじゃなく、マシンの感触はいいから、僕にとってはそれが重要。次のレースまで数日しかないけど、わずかな改善でもできることはすべてやるつもり。中国でもっと良いレースができることを願っている。
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